新代表理事 ご挨拶

日頃より特定非営利活動法人 長野県NPOセンターの事業に、ご支援とご協力をいただき心より御礼申し上げます。

前代表理事 山室 秀俊逝去に伴いまして、2024年4月18日の理事会において、私こと亀垣嘉明が代表理事を務めることが決まりました。

長野県NPOセンターは1998年に特定非営利活動促進法(いわゆるNPO法)が施行されて長野県初のNPO法人として1999年4月に設立し今年で25周年を迎えました。

この間、県内のNPO法人や市民活動団体への支援を行いながら、NPO夢バンクやフードバンク信州の設立に参画したほか、信州こどもカフェ推進プラットフォーム構築事業を受託するなど非営利活動の基盤作りに注力してきました。

また、長野市と佐久市においては市民活動を支援する窓口運営と若者の地域参画を促す事業、地域まるごとキャンパスを受託し、地域のニーズに合った細やかな支援を行っています。2018年には長野県災害時支援ネットワーク(通称N-NET)の設立にも参画し、翌2019年の台風19号災害時には、ネットワークを生かした被災地・被災者支援を行いました。ほか、就労が難しい方を支援する就労準備支援事業などのような直接支援まで事業を展開する全国的にも珍しい中間支援組織となっています。

これはひとえに「常に現場を大切にし、いま起きている事をしっかり直視するのがNPOの役割である」という歴代理事やスタッフの想いが受け継がれてきたからだと感じています。

今、社会情勢が変化し社会課題解決に取り組むのはNPOだけでなく一般社団法人や企業、ソーシャルビジネス事業者など様々なプレイヤーも増え、これらのプレイヤーと連携や協働を行うことが欠かせない時代となりました。そして、多くのプレイヤーが生まれてきたからこそ、長野県NPOセンターが推し進めるべきは、社会課題の解決に向けた活動に対する市民の意識のさらなる広がりと深化を促すことだと思います。社会での出来事や課題を一人一人が自分に関わりがあることだととらえ、より多くの人の幅広い多様な形の社会参加を通じて、より良い社会の実現へと結びつけていく取り組みです。

そのために長野県NPOセンターが運営しているナガノの課題とNPOをつなぐポータルサイト「ナガクル」は、非常に重要な役割を果たすものです。様々な手段と機会で、社会貢献活動が社会にもたらす公益と、その価値の重さをしっかりと伝えることができるよう取り組んでいきたいと考えています。

一方、法人経営面では、より効果的な事業展開が可能な組織体制になるよう前代表理事が手がけていた財務基盤やバックオフィス強化、スタッフ育成など、2023年に策定した中長期計画に従って引き続き自己改革にも取り組んでいきます。 これまで皆さまからいただいたご支援は、地域社会全体の利益と幸福度の向上という形で、しっかりとお返しができるよう理事、スタッフともに一丸となって努力してまいりますので、引き続き長野県NPOセンターへのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

2024年5月吉日 長野県NPOセンター代表理事 亀垣嘉明

新代表理事 亀垣嘉明プロフィール

1966年名古屋生まれ。東京で電機メーカーに12年間勤務。その後、新規就農のため長野県佐久穂町に移住。2010年長野市に移住し農業の傍ら市民活動にかかわりはじめる。NPO 法人Happy Spot Club副代表を経て2019年6月より長野県NPOセンター常務理事を務める。現在、他にNPO法人 食育体験教室・コラボ理事